業界に属する企業名
シミックホールディングス株式会社、イーピーエス株式会社、IQVIAサービシーズ ジャパン株式会社等
【事業内容・顧客】
CROとはContract Research Organizationの略で、「医薬品開発業務受託機関」と訳します。本来は医薬品開発(非臨床試験や臨床開発)業務のアウトソーサーを指す言葉でした。
ただ、現在は開発業務だけではなく、下記の通りその受託業務範囲は広がっています。
- 市販後調査
- PV
- 臨床研究
- RWE関連
- 上記に伴うメディカルライティング 等々
その顧客は、製薬会社/バイオベンチャーが主ですが、医療機器メーカー、アカデミア、最近では医療機器プログラムを開発するヘルステックベンチャーなども顧客になっています。
業界動向、採用動向
Pharma Intelligence社のホワイトペーパーである「Pharma R&D Annual Review 2022」によると全世界のパイプライン数は順調に増えています。2001年当時約6、000だったものが、2022年には20,000を超えています。また、コロナが発生した2019年以降もその増加率も上がっているとのことです。
そして、パイプライン数が増えると臨床試験も当然増えますので、臨床開発を受託するCRO業界も拡大しています。
また、バイオベンチャーは臨床開発経験を有していないため、CROは、単なる受託だけでなく、開発コンサルティングからサポートするケースも増えており、CRO業界が拡大する要因になっています。
こうした状況のため、日本のCROでの採用意欲は引き続き旺盛です。モニタリング業務のプロジェクトリーダー、CRAから、データマネジメント、統計解析まで各社常時募集がある状況が続いています。この状況は市販後関連でもほぼ同様です。また、近年ではRWE関連の求人が特に増えています。
なかでも、特にCRAに関しては猛烈な争奪戦になっているため各社経験者採用に苦戦しており、その結果中途未経験CRAの採用に関し、一時ほぼなくなっていた時期もありましたが、2022年より各社一斉にかなりの数の採用をかけている状況です。
業界売り上げ(市場規模)推移
※日本CRO協会「Annual Report」を基に、inspire株式会社で作成