転職の進め方とコツ

STEP5.応募と選考対策

転職の進め方とコツ5
目次

STEP4でご説明した通り応募書類が整ったら、いよいよ応募開始となります。 あわせて、選考対策を進めていく必要があります。
選考対策については、3つの観点で説明いたします。

(1)詳細な企業研究

なぜ“詳細な”とつけているかと言えば、応募先を検討する段階である程度の企業研究は済んでいるからです。

さて、詳細な企業研究の進め方ですが、まずはその会社のコーポレートサイトは(よほどの大企業でない限り)すべて目を通すべきでしょう。

上場企業の場合、IR情報、なかでも決算時の発表資料はその時の会社の方向性が明確に表れるので、特に注目したいところです。

また、IR情報を理解するために、仮にあなたが医薬品開発人材だとしても、財務諸表(会社の経済状況を把握する計算書)のうち損益計算書(四半期、半年、1年間での売上や利益を把握するための表)と貸借対照表(決算日における資金や負債等の状況を示した表)くらいは簡単に読めるようにしておきたいものです。

次に、第三者の声が掲載されたメディアもぜひチェックしてください。

最近だと、在籍する(した)社員の口コミを集めた企業口コミサイトが代表的です(ただし、サンプル数が少なく、情報に偏りがあるケースもあるので、これらの情報をどう解釈するかは注意が必要です)。

また、人材紹介会社は一般に公表されていない情報を多く持っています。

・採用企業から提供された様々な情報、たとえば内々の採用背景(外部に公表したくない新規事業立ち上げ)など
・過去その人材紹介会社経由で入社した方の生の声
・過去の面接でよく出た質問

などです。

ネット上にさまざまな情報が溢れている今の時代、事前にかなりの量の情報が集められるので、諦めず様々な情報収集チャネルをあたって見てください。

(2)選考方法の情報収集と選考対策

選考方法は、一般的に以下のようなプロセスをたどります。

■書類選考
■適性検査
・能力検査
・性格検査
■筆記試験
・知識を問う問題
・思考力、企画力等を問う問題 等々
■面接
・通常面接 *志望動機、経歴・経験等を聞かれる質問
・Case面接 *「日本における年間のワインの消費量は?」といった仮説思考と論理的思考を問うもの
■複合的選考方法
・事前課題(筆記試験)を与えプレゼン/質疑応答(面接) など

他にも、中途採用ではあまりないですが、グループディスカッションや、食事をしながらお互いの志向性や相性を確かめ合う選考など、様々な方法があります。

選考方法は企業によってさまざまですが、とにかく、応募予定先の会社/ポジションの選考ステップと選考方法を把握し、選考対策を準備することが大切です。

なお、こういった選考方法の詳細は、中途採用の場合は公表されていない場合も多く、そういった情報を持っている人材紹介会社を使うことのメリットはここにあります。

(3)面接対策

さて、選考対策の全体像は上記の通りですが、最も注力すべきはやはり面接対策になるかと思います。

企業研究も、結局どんな質問が来そうか、どう答えるべきかに結実していくので、企業研究とは、実質面接対策と言えるかと思います。

その面接対策ですが、

①面接定番の質問

・・・経験、実績、強み/弱みなど

②自身の経歴でまず確実に聞かれる質問
③その会社/ポジション特有の質問

をリストアップし、回答を作成しましょう。

この時大切なのは、その会社の人事や、そのポジションの部門のマネジャーになったつもりで質問をリストすることです。

一人の人間を採用するというのは、給与だけで数百万~数千万がキャッシュアウトするということです。

そして、給与以外にも会社負担分の社会保険料、PCやスマホ、場所(オフィス代もコストです)などを考えると、相当なコストになります。

自身がマネジャーであれば、その人を雇うことで発生するコストを超える(売上ではなく)利益をもたらしてくれるかを考えざるを得ません。そのくらいシビアに考えて質問を組み立ててみてください。

そして、一通り質問と回答ができたら、必ず回答を声に出して読んでみてください。書き言葉と話し言葉は時にまったく異なるためです。

ちなみにエージェントにもよりますが、担当のキャリアアドバイザーに模擬面接をお願いするのもおすすめです。

このようにして、特に志望度が高い会社/ポジションに関しては、十分に準備して選考に臨んでください。

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