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2024-01-04 11:30

そのキャリアの悩み、転職エージェントへの相談で大丈夫?

そのキャリアの悩み、転職エージェントへの相談で大丈夫?
キャリアに関する相談を、転職エージェントではなく、コーチや(キャリア)カウンセラー、に相談するという選択肢もあります。そのコーチングやカウンセリングについて説明します。

1.そのキャリアの悩み、転職エージェントへの相談で良いのですか?

当サイトMedical Career Platform(以下、MCP)を運営しているinspire株式会社の吉原です。inspire株式会社はいわゆる、人材紹介会社(メディカル業界専門です!)ですので、転職エージェントとして、日々、求職者の転職支援を行いつつ、時に転職支援から切り離し、コーチングやキャリアカウンセリング、ティーチングなども行っています。

というのも、転職相談を受けるなかで、転職エージェントという立ち位置では十分なご支援ができないご相談を受けることがあるためです。さらに言えば、求職者の方も、転職相談ではないと認識しつつも、どこに相談すればわからず、無料で相談できる転職エージェントにとりあえず相談してみたという方も少なくありません。

 

そのため、この記事では、転職エージェント以外のキャリアの相談先として、コーチングやキャリアカウンセリングについて分かりやすく紹介します。

 

さて、転職のご支援をするなかで典型的かつ多いご相談は「現職は辞めようと思うのですが、やりたいことが見つからなくて」というものです。現職を辞めるという前提があるため、「次の仕事を探さなければいけない →やりたいこと“仕事/職”は何か?」という発想になっているわけですが、「やりたいこと」は一般的な仕事や職(≒雇用契約に基づく職)でない可能性もあるわけです。

例えば、

①貧困家庭の子供や虐待を受けた子供を助けたい

②発展途上国の感染症の問題を解決したい

など。

 

また、「やりたいこと」ではないですが、転職相談と言いながら、

③会社/上司に適切に評価してもらえない

④文系出身のMRだが、メディカルサイエンスリエゾン*になりたい。どうしたらいいか?

*メディカルサイエンスリエゾン:一般的に理系修士修了が要件となる製薬会社にある職。専門性の高い臨床医と疾患と、その治療の在り方について議論するなどの役割を持つ

⑤夫は仕事が忙しく、家事・育児をほぼワンオペでやらなければいけない。でも、ビジネスでのキャリアアップもしたい。

⑥「うつ症状」という診断書が出た。現職の職場環境の問題なので、転職したい

⑦60歳定年が近づき、老後のことを考えつつ転職するか、現職に留まるか考えたい

といった相談もあります。

 

このような相談に対し、転職エージェントは、どうしても取引先の採用企業の求人に結びつけてアドバイスを行い、「応募しましょう」「転職しましょう」と言いがちです。なぜなら、転職エージェントは、求職者を企業に紹介し、入社に至って初めて売上となるためです。

 

しかし、①から⑦まで、どれも「転職」では、あるいは「転職」だけでは解決しにくいキャリア課題です。

 

①の「貧困家庭の子供や虐待を受けた子供を助けたい」であれば、NPOなどに所属する、あるいは自身でNPOを立ち上げ副業的にボランティア的に活動するといった選択肢もあるはずです。

④であれば、例えば理系大学(あるいは大学院)の夜間コースで現職を続けながら学ぶという選択肢があります。

 

そういった「転職」ではないキャリア課題の解消は、転職エージェントにとって売上に結びつかないので、100%コミットしながら中長期艇に伴走することは難しいのです。

もちろん、「転職」ではなく「キャリア」を支援しようと考えの転職エージェントも多くいらっしゃいます(弊社もそうであるよう努めています)。しかし、求職者の方も、どこかで「転職エージェントなので、転職相談相手」という目線があり、やはりキャリア上の課題解決に中長期的に関わらせていただくということはなかなか成り立ちにくいという現状があります。

 

 

2.コーチやカウンセラーなど、転職エージェント以外の相談先

では、転職では解決できないキャリアの課題を誰に相談すればよいでしょうか? 有名なところでは、以下があります。

 

カウンセラー・・・カウンセリング *特にキャリアカウンセラー

コーチ   ・・・コーチング

教育機関・・・ティーチング

メンター・・・メンタリング

コンサルタント・・・コンサルティング

 

ただ、

・そもそもコーチングやカウンセリングって何をしてくれるの? どんなメリットがあるの? 例えば、コーチングとカウンセリングの違いは?

・コーチやカウンセラーにどこで出会えるのか

・実際に支援を頼む手順はどういったものか? いきなり有料の契約を結ばなくてはいけないのか?

等々、なかなか敷居が高いようです。

 

そこで、ここからはこれらについて解説していきます。

 

 

3.コーチングやカウンセリングなどの対人支援手法の違い

コーチングやカウンセリングは、キャリア支援に限らず、心理的な支援、スキル獲得、目標達成などの支援など、広く対人支援の手法として使われています。

これらの違いを以下にまとめます。

なお、かなり単純化して説明していますが、実際の支援の現場では各手法の境界は曖昧であり、またコーチングのなかでティーチングの要素も取り入れる場合があるといったことはご了解ください。

  目的 効果 効果を得やすい人
カウンセリング 心理的な問題を抱えている、あるいは目的などを見失い気力がないような状態に対し、そうなった経緯や相談者自身の自己認識などの客観視など助け、相談者自身の自己に対する受容を支援すること。

抱えている問題に関連して自身を客観視できるようになり、自身の良い面も悪い面もそのままの自分として受け入れられるようになる。

・心理的な問題を抱えている方、混乱がひどい方(心的エネルギーが低い方)

・心理的に安心・安全な場で、自分の思いを人に聞いて欲しいと感じている方

コーチング 相談者が、ある目的に対し、自らが能動的・自律的に目標設定と目標達成のためのアクションを考え、アクションを起こし、その結果として目標を達成できるように支援すること

・目標を明確にできる

・自律的な目標達成のための考え方や行動を身に着けることができる

・目的や目標がある程度あること

・目標達成にある程度の時間をかけられる方

・前に進もうとする心的エネルギーが比較的あること

ティーチング ある特定の知識や理解を得ること 専門的な知識や、ある事柄の理解を得られる。 ・そもそも知識がないとどうしようもないことを行う必要がある方(例:自動車運転のために、道路交通法を知らないといけない 等)
・その分野に専門性や知識がない(低い)こと
メンタリング ある分野や職などにおいて未熟な相談者に、その相談者が直面している問題や課題解決のための、その分野の職に固有の視点・知識を提供すること

ある分野や職などにおいて、メンターの経験に基づく具体的なアドバイスや情報提供を受けることができる。

ある分野や職などにおいて未熟な方。特に、一般的な知識やスキルだけでなく、その組織や環境固有の知識・人的ネットワークなどに精通していない方。
コンサルティング 相談者が、第三者から客観的な問題(とその原因)の分析結果やその解決策のアドバイスを得ること

第三者的・客観的な問題や課題の解決策を得ることができる。

また、場合によっては、自身ではとても思いつかないようなアイディアや解決策を得ることができる。

第三者的・客観的な問題や課題の解決策を得ることができる。

また、場合によっては、自身ではとても思いつかないようなアイディアや解決策を得ることができる。

多少なりとも違いをイメージしていただけたでしょうか。

 

よく、

「コーチングやカウンセリング、メンタリングのどれが優れていますか?」

「コーチングやカウンセリングって、業界や業務に関する専門性がない人が、ただ質問するだけですよね? 意味ありますか?」

といった質問や疑念をいただきます。

しかしながら、上記の表を見ていただければわかるように、コーチングやカウンセリングなどの手法はそれぞれ違いがあり、状況や目的に応じて使い分けるべきものであり、どれが優れているということはありません。特にコーチングは「エグゼクティブ」がついて「エグゼクティブコーチング」といったジャンルがあることから、レベルの高いイメージを持たれがちですが、新卒入社1年目の右も左わからない社員、要するにそもそものベースとなる知識や経験がない社員に、

「あなたは何が問題だと思いますか?」

「では、どのようなステップで問題にアプローチしていけばいいと思いますか?」

といった問いを投げかけても、その新卒社員は困るだけです。ですので、まずはティーチングやメンタリングが適切な手法と言えます。

 

また、カウンセリングやコーチングは上記の表にあるように、特定の知識や経験を伝えるものではないので、ある特定の分野(業界、職種、競技など)の専門性を重視するものではありません。相談者の知識や経験に閉じた偏った認知や思考に素直な疑問(問い)を発するためには、逆にその相談者の属する業界等の常識を知らいない方が良い場合すらあります。

ですので、そういった自身の認知や思考を客観視するのではなく、単純に知識や事例を知りたいのであれば、ティーチングやメタンリングの方があっているということになります。

 

このような違いをより分かりやすくするために、これらの手法を、「問題の解決をしたい方向け⇔知識を得たい方向け」「長期的⇔短期的」の2軸で以下のように整理してみました。ぜひ自身が抱えている問題や課題を、どのように相談していけばいいか考えてみてください。

 

 

 

4.コーチやカウンセラーにどう相談していけばいいのか

申し込みと進め方、キャリア支援者の選び方、受け方(リアル or オンラインなど)

 

さて、コーチングやキャリアカウンセリングの違いを理解したら、次にどう相談を進めていくかです。

 

*MCPではコーチやカウンセラーを総称して「キャリア支援者」と呼んでいるため、以下では「キャリア支援者」という表現を使います。

 

 

(1)キャリア支援者を探す

さて、そのキャリア支援者をどうやって探すかです。

それは簡単で、「コーチ」「コーチング」「カウンセラー」「カウンセリング」といった用語でweb検索をすれば、多くのコーチやカウンセラーの検索結果が得られます。

個人で相談を受けている方、キャリア支援者を多数抱えており相談を受けている企業など、様々な形態があります。

また、心理カウンセリングであれば、心理学科がある大学でカウンセリングを受けることもできます。その他、キャリアカウンセリングに関する民間団体(特定非営利活動法人 日本キャリア開発協会、特定非営利活動法人キャリアカウンセリング協会)、産業カウンセリングに関する民間団体(一般社団法人 日本産業カウンセラー協会)などがあり、そういった団体にカウンセラーの紹介を相談することもできます。

 

(2)相談を依頼する 

探し出したwebページ上で、コンタクトフォームなどがあるので、そこから相談内容や自身の情報を案内し、返信を待つこととなります。その際、相談内容は漠然としたものでも問題ありません。例えば、

「今後、どんな仕事をしたいのか、そもそも仕事にどう向き合っていくかに悩んでいます」

「職場の人間関係に困っていて…」

といった漠然としたもので十分です。

初回の面談(打ち合わせ)で相談内容やそもそもの悩みを整理する話し合いを行う前提で、日程と、面談方法(リアルか遠隔かなど)などのすり合わせが進んで行きます。

 

(3)初回の面談で相談内容や進め方を確認する

キャリア支援の世界では、一般的に初回の面談を「インテーク面談」と呼び、

①キャリア支援者の自己紹介

②キャリア支援の内容と進め方、費用の確認

③相談者の安全・安心の確保

が説明され、すり合わせが行われます。

個人情報の取り扱いや機密の保持が約束されること

 

①キャリア支援者の自己紹介

氏名はもちろん、略歴やキャリア支援実績、どういったテーマが得意かといった説明があります。

 

②キャリア支援の内容と進め方、費用の確認

大枠は以下のような項目になります。

・相談内容(とゴール)

・キャリア支援の手法 *場合によってアンケート手法を用いたアセスメントが入る場合もあります

・面談方法 *対面、web、電話、Eメールやチャットを使うなど

・実施期間と面談頻度、具体的な日時

・費用

 

③相談者の安全・安心の確保

以下についての説明があります。

・相談者の個人情報の取り扱いや機密の保持が約束されること

・相談者の心理面での安全・安心が保全されること

 

これらの説明や質疑応答を通じて、キャリア支援者は相談者との信頼関係の構築に努めます。

 

 

5.キャリア支援を受ける際の費用

皆さん、気になるのは費用です。

 

大学の心理学部で対応しているカウンセリングなどは1回40分から50分程度で、3000円~5000円程度で実施しているところが一般的です。

個人で活動している方や、個人向けにキャリア支援サービスを行っている企業ですと、1回1時間5,000円程度から、数万円(例:3万円)という場合まで、様々です。

 

後者(個人で活動している方や、個人向けにキャリア支援サービスを行っている企業)は、一見高そうに見えますが、面談と面談の間のフォローアップなども対応してくれるなど、価格相応の手厚いサポートをしている場合がほとんどです。

また、特に個人でやられている方は、要望にあわせてカスタマイズしたキャリア支援を行ってくれるなど、柔軟性が高いことも特徴です。もちろんその分費用もかかることとなりますが、自身の相談内容に応じたキャリア支援の方がきちんと継続てき、結果的には費用対効果は高くなります。

 

なお、インテーク面談に関しては、多くのキャリア支援者は初回の30分程度は無料で対応してくださる場合がほとんどです。

ですので、まずはキャリア支援者と話してみるというも良いかと思います。

 

 

6.MCPのキャリア支援サービス

このMCPは、「メディカル人材の、転職に限らない、キャリア全体を支援する!」をコンセプトにしています。

 

そのため、求人情報などの転職関連情報だけでなく、「専門家へのキャリア相談」のページを設け、「メディカル関連のバックグラウンドがあり、キャリア支援の専門性を保有するキャリア支援者」のご案内をしています。

現状、下記の様なキャリア支援者に参画していただいています。

 

・医師×コーチ

・元MR×コーチ

・元臨床検査技師×キャリアコンサルタント

・元看護師×ファイナンシャルプランナー

・医薬品臨床開発担当者×コーチ

 

ぜひ、下記リンクから各キャリア支援者のプロフィールをご覧いただき、ご自身の相談事項にあったキャリア支援者に相談を依頼してみてください。

>>キャリア支援者のプロフィールをのぞいてみる

 

 

●執筆者:inspire株式会社 代表取締役 吉原 貴

 

大手人材派遣会社での新規事業立ち上げ(製薬関連)、製薬関連企業(CRO)での営業企画・人事・経営企画、戦略/人事系コンサルティング会社でのコンサルタントなどを経て、inspire㈱を立ち上げる。

人材紹介コンサルタントとして多くのメディカル人材の転職支援実績を持つ。また、キャリアカウンセラー/コーチとしてキャリア全般の支援も行っている。

また、このMedical Career Platformの運営にも携わる。

 

≪資格≫

2級キャリアコンサルティング技能士(国家資格)

キャリアカウンセラー(JCDA認定)

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メディカル関連業界/職種 未経験 メディカルアフェアーズ 製薬メーカー CSO
ロジカルシンキング研修 ロジカルコミュニケーション編
受付中 非会員も参加可能

ロジカルシンキング研修 ロジカルコミュニケーション編

2025年1月17日(金) 19:00〜21:30 参加費:通常3750円有料会員2250円

【研修概要】 ・上司やお客様への報告や提案の際、よく「わかりにくいな~」「何を言っているのかわからない」と言われる ・プレゼン資料を作成の際、全体の構成/目次の並びがどうもしっくりこない ・ミーティングの際、話があちこちに飛んでしまって、収集つかないままミーティングが終わってしまう ・ロジカルシンキングを学んだが、しゃべりだすと論理そっちのけになってしまう ・話が長いとよく言われる 等々 というようなことはないでしょうか?   とりあえず、伝えたい内容をすっきりと整理し、かつ相手が受け取りやすい形でアウトプットし、その場の話しがきちんと噛み合い、ロジカルに話し合いが進むとよいですよね。 本セミナーは、そんなロジカルなコミュニケーション能力を身に着けたいという方のための研修です。   例えば、ロジカルシンキングを使って情報を整理した後、 ・どう、トークに展開するか? ・どう、Eメールの文章に展開するか? ・どう、パワーポイント資料に展開するか? といったことをお伝えしていきます。   具体的には以下の内容を予定しております。 1.ビジネスで、なぜロジカルコミュニケーションが必要か?  2.事象(情報)をロジカルに整理する 3.「ロジカルかつ分かりやすく伝える、話し/文章の構造」を理解する 4.ワーク:事象(情報)をロジカルに構造化し、実際に「伝える」 5.例題 *時間の余裕次第   【対象者】 「コミュニケ―ション力を上げたい」「ロジカルに考える力を身に着け、かつ相手にわかりやすくアウトプットしたい」という方であれば誰でも受講可能。 ビジネスパーソンでない方でも大歓迎です。 【開催方法】 Zoom にて開催。 ワークがあるため、 ・顔出し、発言必須です ・ワードかパワーポイントを使えるPC での聴講必須   【講師】 inspire株式会社 代表取締役 吉原 貴   ●略歴 ・製薬メーカーを中心としたメディカル業界 ・コンサルティング業界 に専門性を持つエージェント/コンサルタント 人材派遣での新規事業立ち上げ(製薬関連)、製薬関連企業(CRO)での営業企画・人事・経営企画、戦略/人事系コンサルティング会社でのコンサルタント・経営管理(総務、経理、人事、法務、IT等全般)、メディカル専門の人材紹介会社/フリーランスでのコンサルタントを経て、inspire㈱を立ち上げる。   ●資格 ・2級キャリアコンサルティング技能士(国家資格) ・キャリアカウンセラー(JCDA認定)

スキルアップ ロジカルシンキング コミュニケーション
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