用語辞典

育薬

医薬品が市販された後、実際の臨床現場で使用されて得られた情報を、医薬品の適正使用や改良、新薬の開発へと活用することをいいます。

治験では有効性や副作用を確認しますが、患者数や患者背景(年齢、性別、併用薬、合併症等)が限定された状況下で評価を行います。しかし、実際の医療機関では年齢・性別・合併症・既往歴など、さまざまな背景を持った数多くの患者に使われます。また、さまざまな併用薬とともに使用されることも多くあります。そのため、治験ではわからなかった医薬品の使用法の改良すべき点や、新たな副作用が判明することがあります。

製薬企業はこれらの情報を収集・分析・対応の検討を行います。そして、医薬品の適正使用促進のために医療機関に収集した情報を提供したり、医薬品の改良(包装紙を変更するなど)を図ったりします。当該医薬品で解消しきれない事項に関しては、それを解消するようなより良い新薬の開発に取り組みます。