STEP7.現職との退職交渉

転職の進め方とコツ キャリアUP/年収UP転職術 2021.09.01

 さて、前回ご説明した内定通知書の条件も納得できる調整ができ、内定受諾をしたら、次は現職の退職手続きです。

 

 まず、法的には民法627条から、雇用契約に関し退職日の2週間前に雇用者に申し出ればよいという条文となっています。就業規則でたまに3カ月前に届出を必要となっているものがありますが、当然法令が優先されます。

 ただ、大事なのは、法令や就業規則ではなく、会社や職場の仲間、顧客などに迷惑をかけない(あるいは最小限にする)ことです。

 そのためにも、引継ぎをしっかりとやることが大切です。たまに、「会社が後任を立ててくれないから、自分も引継ぎができない」とおっしゃる方がいます。しかしながら、会社側は人の退職は基本的には常に突然なので、後任の準備もすぐにはできないことも多々あります。そんなときは引継書を作成する、ファイルサーバーのなかのフォルダ/ファイルを他の人が見ても使いやすいように整理しておいて、最悪社内的なことは引継書だけでも準備しておくといいでしょう。そうすれば、万が一最終出社日まで後任がこなくても、職場の仲間にできる限りのことを提供できるはずです。

 

 一方、

「採用企業は内定受諾から入社までどのくらい時間を取ってもらえるものでしょうか?」

というご質問をよく受けます。これは大体2カ月後くらいが一般的です。優秀な方には早く来てほしいので、

1カ月後くらいでどうですか?」

と提示がある場合もありますが、現職での引継ぎなどがあれば、そういった背景を説明することで大抵の会社は相談に応じてくれます。

 たまに、

「他で動いていた応募先からオファーが出たが、内定後12週間で来てくれと強硬に言われてしまって。でも、引継ぎはちゃんとやりたいので、、、」

という相談を受けます。個々にのっぴきならない事情はあるのでしょうが、こういう会社はそもそも入社することを考えなおした方が良いと思います。こういう会社に限って自社員が引継ぎもそこそこに退職届から2週間で辞めようとしたら相当に憤怒すると思います。逆に、「辞めるやつは引継ぎなんかしなくていいからとっとと辞めろ」というかどっちかです。どちらにしても、良い会社ではないですよね。

 さて、逆に

「入社時期をどのくらい後ろにずらすことができるものでしょうか?」

という相談を受けることも少なくないです。これも会社の考えや、その募集ポジションの状況で都度変わってきますが、筆者の経験で言うと3カ月が限界だと思います。

それ以上になると、採用側はもっと早く入社してくれる人を探そうという気分になるからです。

 ちなみに、製薬企業やコンサルティング会社が臨床医を採用するような場合は、半年くらいは待ってくれます。企業勤務希望でビジネス向き、かつ英語ができる臨床医なんて言ったら、相当に貴重だからです。そういう意味では、自身のエンプロイアビリティ(employability=雇われる力)を上げることは重要ですね。

 

 ところで、妙に入社日を出来るだけ前倒しするように言ってくるエージェントがいます。採用企業の要望と言いつつ、実はエージェント側の都合だったりするので、注意してください。ガチガチにKPIで管理されている人材紹介会社だと、

・今月何名入社したか

・登録面談から入社までのリードタイムはどの程度短いか

といった数値目標に追い立てられていて、採用企業の要望と言いつつ、実はその紹介会社内の事情、というより自身の業績のために急かしてくるのです。

 採用企業がきちんとした会社であればあるほど、早く入社してほしいけれど狭い世界なので引継ぎ等しっかりして、現職とも良好な関係を維持して辞めてきてほしいという考えを持ちます。あまりにエージェントがせっついてくるときは、ちょっと注意してください。

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STEP1.「転職」を意識した時、本当に考えるべきこと
STEP2.本当にやりたいことを見いだす
STEP3.業界や職種に関する情報収集 ~やりたいことに近づく仕事を探す~
STEP4.応募書類の作成(特に職務経歴書の戦略的な書き方)
STEP5.応募と選考対策
STEP6.内定通知書の確認ポイント・条件交渉
STEP7.現職との退職交渉
STEP8.転職先への入社後

       

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